グレイ・ガーデンズ [DVD & TV]
ドリュー・バリモア、ジェシカ・ラング主演の 「グレイ・ガーデンズ」
アメリカのテレビ映画/ドラマなので 日本語字幕のDVDは出ていません。
つい最近 CS で見る事ができ、歓喜しました。
1975年に撮られたドキュメンタリー映画のリメイク版とでもいうのでしょうか。
これ、実話です。
<ストーリー>
J.F.ケネディ夫人の ジャクリーン の叔母 bigイーディー と、いとこの littleイーディー
が(親子で同じ名前) 没落して 動物が入り込む程 とんでもなくごみ屋敷化した
2000坪以上もある土地に建てられたお屋敷で、それでも気高く明るく生きていた
親子のドキュメントです。
とても見たかったのですが、なんせTVドラマと聞き、とっくにあきらめていた所へ
IMAGICA BS で見る事が出来ました。 (10月25日にも放送予定です。)
1975年のアメリカ、本人達出演版 もいずれ手に入れたいですね。
これが、本物の littleイーディー と 元お屋敷。
ドリューや、ジェシカの演技がすばらしかったのは 本当にその人達に
見えるぐらい 変人ぶりが板についていて非常におもしろかったです。
しかし、没落するまでパーティーパーティーだった日々の人達が、本当に
こんな暮らしを出来た事が不思議でなりません。
世界恐慌前にはとても華やかな暮らしをしていたのですが、離婚や、信託財産
が続かない事がわかりつつも そのまま暮らし続けてしまい、掃除も料理も
したことがない二人は驚愕するようなごみ屋敷で生きているのですが、
高級リゾート地と呼ばれるこの土地で悪臭を放つ家に ついに市からテコ入れが
入りましたが、 お金がないのでどうにも出来ない。
この事は新聞やニュースにも取り上げられ、それを聞いた ジャクリーン が
リフォーム代金を提供してくれ、またしばらく生き抜く事ができたのでした。
littleイーディー(娘)が、かつての洋服を頭に巻いたり、身体に巻いて
独創的なファッションをしたり、bigイーディーは歌手を目指していただけ
あってすばらしい歌声を披露したりと 困窮している中でも二人で楽しく
生きているのが印象的です。
この話を初めて知った時、思い出したのは 森鴎外の娘の森 茉莉を思い出しました。
彼女も歳をとり、トイレ共同などのアパートに住んだりの生活もあったようで、部屋も
物であふれ放題だったそうで、最後は一人でひっそり亡くなっていました。
彼女が littleイーディーと違うのは、結婚した事があり、子供を産んでいた事です。
かと言って 子と蜜だったわけでもなく、世間の人からはやはり 「変わった人」 だった。
私にはとても興味深い人でした。
簡潔に彼女を知るには 群 ようこさんの 「贅沢貧乏のマリア」 を読むとサラっと
彼女の事がわかると思います。
ずいぶん前ですが、天皇家の血筋の女性だったか、嫁がれた方だった方が
アパートで一人亡くなっていたというニュースを見た憶えがあります。
そして、以前もここで書きましたが、ベトナムの王子も日本でひっそり
亡くなっています。
このような方たちも 幼少時の生活とは真逆の生活を送らなければならなくなり、
そしてひっそり亡くなる。 このような事は実はたくさんあるのかもしれませんね。
この 「グレイ・ガーデンズ」と呼ばれるこのお屋敷は、big イーディー亡き後、
little イーディがしばらくしてから、保存を条件に売却し、今でも現存して
いるようです。
過去と2009年の 「グレイ・ガーデンズ」 の様子がこちらのサイトから
見る事が出来ました。
http://greygardensnews.blogspot.jp/2009/05/grey-gardens-house-and-gardens-in.html
big イーディーは、1977年に81歳で、little イーディーは2002年に84歳で亡くなりました。
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